2006年03月06日

歯が欠ける

 ある夜、一人で黒糖梅酒を飲み終えた私は、いつものように洗面所で歯磨きをしていた。
すると、ブラッシングしたところからゴロっと異物が落ちてきて、舌の上に転がった。

 むう、もしや、晩飯の小魚の骨か何かか?と思い、その異物を洗面台にペッと吐き出した。
そしてそのまま何事もなかったかのようにブラッシングを再開しようとしたとき、私はある異変に気が付いた。やけに口の中がスカスカするような気がするのだ。

 まさか!と思い、鏡を見るや、唖然とした。前歯の一部が欠けているではないか。なんということだ。大ショック。どれくらいのショックかといえば、それは過去にキン肉マンやケンシロウの声でおなじみの神谷明氏の素顔を初めて見た時ぐらいのショックといえばわかり易いだろうか。ショックが大きすぎるあまり、何かリアクションをとるというよりも、逆にしばらく呆然としてしまうのだ。

 ともかく、さっき私が吐き出した異物は、自分の歯のカケラだったということである。ははは、これはきっと夢だろうと思った私は、ベタではあるが、念のため自分のほっぺたをつねってみた。痛い。現実逃避は無理らしい。いやしかし、冷静に考えれば痛いのはこの現実のほうだ。

 それにしても、なぜ歯が欠けたのか?カルシウム不足か?と考えた私はインターネッツでその原因を調べてみた。すると歯が欠ける原因はカルシウム不足ではなく、どうやら虫歯が原因らしい。表面上ではわからないところで虫歯が進行していて、やがて脆(もろ)くなった歯がふとしたきっかけで欠けてしまうのだという。さらに、歯が欠けた状態で放置していると、欠けた場所からばい菌が入って、大変なことになりますよということだった。

 なるほど、じゃあ明日にでも歯医者に行かなければ。私は翌日の昼飯の焼きうどんを欠けたのと反対側の歯だけで苦労しながら食べ、午後には、歯医者へと向かった。

 保険証ヨシ!お金ヨシ!歯磨きヨシ!完璧な準備を整えた私は、ようやく不安から解消される、解き放たれる、という期待を胸に、道を歩いた。

 道中、傘も持たずに出かけた私を小雨が襲ったが、そんなものは気にしない。欠けた歯が復活するなら、これしきの雨、なんとうもない。さあ、歯医者よ、私の歯を治したまえ!

 そしてついに、私は歯医者に到着した。が、なんだか様子がおかしい。診察時間表のその日の午後に「×」がついていたのである。つまり、その日の午後に限って、営業時間外。

 その後、私は涙雨の中を一人トボトボと引き返した。
posted by aasa at 20:52| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | いわゆる日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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